大腸カメラ検査について
大腸カメラ検査は、大腸にできるポリープやがんなどの腫瘍や大腸に起こる炎症性の病気(潰瘍性大腸炎や虚血性腸炎など)を見つけて、治療方針を決めるために行う検査です。お尻の出口の肛門からカメラを挿入し、大腸の終点である盲腸まで到達後に空気(当院では炭酸ガス)で腸を膨らませて大腸の中を観察しながらカメラを引き抜いていきます。病気が見つかった場合は生検検査(組織を採取して顕微鏡で調べる検査)をしたり、小さなポリープであればその場で切除することができます。【日帰り大腸ポリープ切除】
検診の便潜血陽性の方や便通異常(便秘や下痢)、血便などの症状がある方、大腸の病気(ポリープやがん、大腸炎)の治療後の方などが対象になります。大腸がんは近年、生活習慣の変化に伴い右肩上がりに増えているがんの種類の一つです。大腸がんになる方(大腸がん罹患数)は2019年で男性2位、女性2位であり、また2020年のがん死因の男性3位、女性1位になっており、今後も増加が予想されています。
大腸カメラを受けることで初期のがんを早期発見することができ、内視鏡治療(胃カメラ・大腸カメラでの治療)・外科手術でがんを治すことが可能になります。またがんになりうる大腸ポリープを小さいうちに切除することで将来的ながんのリスクを下げることができるとされています。
当院では、大腸カメラ検査の対象となる方、大腸ポリープ切除後の再検査を受けていない方には積極的に検査をおすすめしています。
当院の特徴
- 大腸がん検診や人間ドックの便潜血陽性の方や症状のある方、治療後経過観察の方などが対象になります。
- 検査前の準備(検査食の案内、下剤や当日の腸管洗浄剤の内服方法など)についてはスタッフから丁寧に説明させていただきます。
- 検査当日はご自宅で腸管洗浄剤を内服して検査時間に合わせて来院いただく「在宅内服法」を採用しています。ご自宅でご自分のペースで内服することができ、トイレの心配もなく、院内で長時間待機いただく必要がないメリットがあります。内服中に何か心配事があった場合はお電話で相談いただく体制にしています。
- 1cm前後の良性ポリープについては検査時にその場で切除することができます。【日帰り大腸ポリープ切除】術後出血の危険が少ないとされている「Cold snare polypectomy(コールド・スネア・ポリペクトミー)」という電気焼灼を行わない方法を採用しています。サイズの大きいものや悪性が疑われる場合は、専門病院への紹介手配を行います。
- 大腸を観察する際には、大腸を空気で膨らませる必要があり、空気でお腹が張ることが検査時・検査後の苦痛の原因となります。当院では、少しでも検査を楽に受けていただくために、空気の代わりに二酸化炭素(炭酸ガス)を用いています。二酸化炭素(炭酸ガス)は空気と比べて200倍早く吸収されますので、お腹の張りや痛みを軽減することができます。
副院長の内視鏡検査経験数
- 複数の中核病院及び大学病院で延べ20,000件以上の内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)、1,000件を超える内視鏡手術(ESD:内視鏡的粘膜下層剥離術=胃カメラ・大腸カメラで早期の食道がん、胃がん、大腸がんを切除する治療)(補助、指導含む)の経験を有しています。
検査の対象となる方
- 大腸がん検診や人間ドックなどで便潜血陽性となった方
- 自覚症状がある方
便通異常(便秘・下痢)、血便、排便時出血、腹痛、便が細い、体重が減るなど - 治療後の方
大腸ポリープ切除後、大腸がん内視鏡治療後、大腸癌術後の方など
大腸カメラ検査で
見つかる病気
- 大腸ポリープ
- 大腸癌
- 大腸憩室症
- 潰瘍性大腸炎・クローン病など
検査日・時間・予約方法
- 完全予約制
- 火・金13:45~
※検査前準備の説明などがあるので受診での予約が必要です。
※検査についての詳細はお電話でお問い合わせください。
検査の流れ
- ・検査食を購入いただきます。前日の食事は3食とも検査食を食べていただきます。
- ・夜9時以降は食事を食べないようにしてください。水・お茶などの水分摂取は特に制 限ありません。
- ・夜9時にお渡しした下剤を内服していただきます。
- ・内服薬がある方は朝6時までに内服します。(内服については診察時に指示します)
- ・朝9時から指定された腸管洗浄剤の内服を開始します。
- ・便がキレイになったら検査時間に合わせてご来院いただきます。
- ・来院後に検査着に着替えます。
- ・検査室で検査台に横になります。
- ・検査を始めます。肛門から盲腸到達まではなるべく空気(炭酸ガス)を入れずに痛みが出にくいように工夫してカメラを挿入します。盲腸まで到達したら空気(炭酸ガス)を入れて大腸の中を観察しながらカメラを抜いていきます。観察中にポリープなどを認めた場合は切除や生検検査などを行います。
- ・診察室で検査画像を見ながら説明します。
- ・ポリープ切除や生検検査を行った場合は、結果がでるまで10日程度かかるため後日改めて結果を聞きに受診していただきます。
- ・ポリープ切除をした場合は、検査後の注意事項についてスタッフから説明します。術後出血のリスクを減らすためにも注意事項の遵守をお願いします。
検査費用
ポリープ切除を行った場合は、外来手術扱いになります。生命保険・医療保険などに加入の方で申請が必要な方は、各保険会社指定の診断書を結果説明日以降にご持参ください。
1割負担 | 2割負担 | 3割負担 | |
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検査のみ | 約 2,000円 | 約 4,000円 | 約 6,000円 |
生検検査 | 約 3,000~6,000円 | 約 6,000~12,000円 | 約 10,000~20,000円 |
ポリープ切除 | 約 7,000~10,000円 | 約 13,000~20,000円 | 約 20,000~30,000円 |
検査のみ | |
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1割負担 | 約 2,000円 |
2割負担 | 約 4,000円 |
3割負担 | 約 6,000円 |
生検検査 | |
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1割負担 | 約 3,000~6,000円 |
2割負担 | 約 6,000~12,000円 |
3割負担 | 約 10,000~20,000円 |
ポリープ切除 | |
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1割負担 | 約 7,000~10,000円 |
2割負担 | 約 13,000~20,000円 |
3割負担 | 約 20,000~30,000円 |
※大腸カメラ検査以外の診察・薬剤費は別途かかります